音が消えてからも。
圧倒されたまま。
みな、沈黙。
さざなみみたいな拍手が沸き起こってから、ようやく。
たましいを呼び戻されたみたいに、
わたしの意識もはっきりとして、
「ほんとに、すごいものをみたんだ」って、実感した。
ぶるぶると、ひざが震えて、
あしもとが、おぼつかないまま。
ゆらゆら。のろのろ。
NHKホールの外に出ると。
わたしみたいに揺れているひとたちが、まだまだ、いっぱいいた。
6月8日。
clammbon 2009 「Re-clammbon tour」at NHKホール
ずーっとまちわびていた日は、怒濤のようにすぎて、
ほんとうにあっとゆう間だった。
このごろのわたしは、またしても、抜け殻のようになっちゃって、
ことばが見つからず、でんしゃにゆられ、
なんとなく、ため息ばっかりついていた。
きょねんの野音以来。
ひさしぶりのクラムボンのライブで聴いた曲たちは、
アレンジを変えて、
いろどりが、より豊かになっていた。
なつかしくもありながら、やっぱり、キラキラとあたらしく、
これまで蓄積されてきた3人の力が合わさって、
とってもたくましかった。
うしろのほうに、
スライドショーみたく映し出される小淵沢の風景も、
そこに流れている空気のにおいまで伝わってくるみたいで、
生々しくて、なんとゆうか、ぜんぶが、まるごとそのまんま、
どーんと、ひろがっていた。
小淵沢のスタジオに集まって、
レコーディングを始めるまでの、
いくこさん、ミトさん、大ちゃんの活動を見ていればわかるように、
それぞれの生き方や、目線とゆうのは、
ほんとうにバラバラ。
だけども。こうやって。
3人の音がまじわったとき。
どうしたことか。すぽーんと。「しっくり」くる音になってしまう。
これは、ひとえに。
ひとり、を、潜りながら。
したたかに、ひっそりと。
音にのっけてきたさまざまな想いを、
バンドで集まって、わかちあう。
そのよろこびを知っているから。
だから。
しょっちゅう会わなくても、こうゆうことに、なるんだね。
時間をこえる烈しさが、この3人にはあるのかも。
わっしょい。わっしょい。
どっかん。どっかん。
まつりのように。
おんがくが、バクハツしていた。
ミトさん、そうとう、うれしかったのか、
髪の毛をくしゃくしゃさせて、
アンプにベースを突き刺して、穴をあけてしまっていた。
大ちゃんも、ひかえめながら、ちょっと、おどっていた。
いくこさんは、ますます、声がつややかになっていて、
とおくまでひろがって、みんなをつつんでいた。
「Re-アホイ!」とゆう曲では、パイプオルガンも!
この、すばらしい音の響きは。
NHKホールならではの、サプライズだった。
きゃおー。
いくこさんは、やっぱり。
ケモノ、だよ。
感覚が研ぎすまされていて、生命力がみなぎっている。
あのシルエットは、きっと、そうだったんだ。
すごいなあ!
おどろき、の、れんぞく。
こんなにもしあわせそうにライブをするバンド、みたことない。
「ライブ=なま」が、にあうクラムボンが、
わたしはだいすきだーーーー。って。
こころの底から、おもった。
ほんとうに。
また会いたいです。
ちょっとでもあたまを揺らすと、ぼろぼろと、なみだが落ちそうだった。
終演後。
SEの音。ぽつん、と。
席にのこって、聴いていた。
会場のアナウンスと、みんなの声と、拍手は、
消えてしまうのを待たず、「雨」のなかに溶けていった。
ぽわーっとした感じのぬくもりが、しずかに、ふくらんでゆく。
なんだか、これは。
いい映画をみたあとのエンドロールのときに似ていた。
満月の夜の余韻。
やさしさと、さみしさが綿密にくっついて。
わたしのからだのなかに、じーんじーんと、しみ込んだ。
---clammbon2009 「Re-clammbon tour」at 東京 NHKホール
1. Re-Re-シカゴ
2. Re-THE NEW SONG
3. Re-Bass,Bass,Bass
4. GOOD TIME MUSIC
5. はなれ ばなれ
6. 波よせて
7. 便箋歌
8. Re-意味はない
9. Re-カルアミルク
10. Re-雨
11. ララバイサラバイ
12. Id
13. バイタルサイン
14. 新曲
15. Re-Folklore
アンコール
16. Re-Re-サラウンド (tenori-on、たのしい)
17. Re-アホイ!
サポートメンバー:皆川真人(keyboard etc...)、 美濃隆章 from toe (guitar)

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